研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[携帯電話及びコードレス電話と脳腫瘍についての更なる側面] epidem.

Further aspects on cellular and cordless telephones and brain tumours.

掲載誌: Int J Oncol 2003; 22 (2): 399-407

この研究は、脳腫瘍の発生リスク携帯電話およびコードレス電話の使用との関連を調べた症例対照研究である。症例は、1997年1月1日から2000年6月30日までに診断された男女の20〜80歳の1,617人の脳腫瘍患者である。対照は、各症例に1:1でマッチさせて、スウェーデンの人口登録簿から選出された。調査地域は、スウェーデンのウプサラ・オレブロ、ストックホルム、リンシェーピング、ヨーテボリの医療地域である。ばく露評価は、質問票調査によった(回答率は、症例1,429人(88%)、対照1,470人(91%))。その結果、アナログ携帯電話の合計使用で見ると、オッズ比OR)= 1.3、95%信頼区間(CI)= 1.04-1.6であった;デジタルおよびコードレス電話では全体的にリスク上昇はなかった;同側使用については、リスク上昇が全ての電話タイプで見られた(アナログ電話でOR = 1.7、95%CI = 1.2-2.3、デジタル電話でOR = 1.3、95%CI = 1.02-1.8、コードレス電話でOR = 1.2、95%CI = 0.9-1.6);同側使用によるリスク上昇は星状細胞腫において顕著であった(アナログ電話OR = 1.8、95%CI = 1.1-3.2、デジタル電話OR = 1.8、95%CI = 1.1-2.8、コードレス電話OR = 1.8、95%CI = 1.1-2.9);反対側使用ではリスク上昇が見られなかった、など数多くのリスク推定値を報告している。[JEIC注記:この著者は、この研究(FEMU ID:9520)と同じ調査データを用いたと思われる分析結果を他にも報告している(例えばFEMU ID:9361および9105)。]

研究の目的(著者による)

本研究では、携帯電話及びコードレス電話使用と脳腫瘍についてのスウェーデンの症例対照研究publication 9105 参照)のデータベースについての更なる分析を実施した。

詳細情報

更に、同じ症例対照研究publication 9105)のデータベースについての追加的な分析が、publications 936111953 及び 12393 にある。携帯電話またはコードレス電話へのばく露がない被験者は非ばく露と分類した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 非ばく露
集団 2 アナログ、450MHz、潜伏期間 > 1年
集団 3 アナログ、450MHz、潜伏期間 > 5年
集団 4 アナログ、450MHz、潜伏期間 > 10年
集団 5 アナログ、900MHz、潜伏期間 > 1年
集団 6 analog, 900 MHz, > 5 years latency
集団 7 アナログ、900MHz、潜伏期間 > 10年
集団 8 アナログ、全て、潜伏期間 > 1年
集団 9 アナログ、全て、潜伏期間 > 5年
集団 10 アナログ、全て、潜伏期間 > 10年
集団 11 アナログ、≤ 85時間、潜伏期間 > 1年
集団 12 アナログ、≤ 85時間、潜伏期間 > 5年
集団 13 アナログ、≤ 85時間、潜伏期間 > 10年
集団 14 アナログ、< 85時間、潜伏期間 > 1年
集団 15 アナログ、< 85時間、潜伏期間 > 5年
集団 16 アナログ、< 85時間、潜伏期間 > 10年
集団 17 デジタル、全て、潜伏期間 > 1年
集団 18 デジタル、全て、潜伏期間 > 5年
集団 19 デジタル、全て、潜伏期間 > 10年
集団 20 デジタル、≤ 55時間、潜伏期間 > 1年
集団 21 デジタル、≤ 55時間、潜伏期間 > 5年
集団 22 デジタル、≤ 55時間、潜伏期間 > 10年
集団 23 デジタル、< 55時間、潜伏期間 > 1年
集団 24 デジタル、< 55時間、潜伏期間 > 5年
集団 25 デジタル、< 55時間、潜伏期間 > 10年
集団 26 コードレス、全て、潜伏期間 > 1年
集団 27 コードレス、全て、潜伏期間 > 5年
集団 28 コードレス、全て、潜伏期間 > 10年
集団 29 コードレス、≤ 183時間、潜伏期間 > 1年
集団 30 コードレス、≤ 183時間、潜伏期間 > 5年
集団 31 コードレス、≤ 183時間、潜伏期間 > 10年
集団 32 コードレス、< 183時間、潜伏期間 > 1年
集団 33 コードレス、< 183時間、潜伏期間 > 5年
集団 34 コードレス、< 183時間、潜伏期間 > 10年
集団 35 アナログ、脳半球、同側
集団 36 デジタル、脳半球、同側
集団 37 コードレス、脳半球、同側
集団 38 アナログ、脳半球、反対側
集団 39 デジタル、脳半球、反対側
集団 40 コードレス、脳半球、反対側
集団 41 アナログ、側頭部、同側
集団 42 デジタル、側頭部、同側
集団 43 コードレス、側頭部、同側
集団 44 アナログ、側頭部、反対側
集団 45 デジタル、側頭部、反対側
集団 46 コードレス、側頭部、反対側

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
適格者 1,617 -
連絡担当者 1,617 1,617
参加者 1,429 1,470
参加率 88 % 91 %
統計学的分析方法: (調整: )

結論(著者による)

結果は、アナログ携帯電話使用についての脳腫瘍リスク上昇を示したが、デジタル携帯電話またはコードレス電話については示さなかった。アナログ及びデジタル携帯電話の同側ユーザーで、脳腫瘍リスクが上昇し、コードレス電話のユーザーでもリスクは上昇したが、有意ではなかった。

研究助成

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